設計を極める

石井克行
自動車部品メーカーで製造ラインの班長として仕事をしていたが、マネジメント業務の比重が高くなり、もともと興味のあった機械づくりへの道を探すことにした。
ある人にアポロ技研を紹介され、2008年入社。
これまで、巻線タイプのインダクタの測定テーピング装置の組立・調整を主に担当してきたが、平行して制御の勉強もはじめ、マルチタイプの技術者になりたいと考えている。

この装置のことをもっと知って機械のプロに

石井克行

ある人に紹介されてアポロ技研を訪問し、はじめて巻線機を見せてもらったときのことは、いまでも忘れられません。機械にあまり興味のない人だったら、その動きの精巧さやスピードにただただ驚き、「わー、すごい」で終わってしまったかもしれません。
でも私は、学校時代に機械に関する勉強をしていて、その道にあこがれをもっていましたから、この巻線機を実際にいじってみたいと思うとともに、メカトロニクスの仕組みなどをしっかり学んで、アポロ技研で機械のプロになりたいと本気で思ったのでした。
アポロ技研の前は、自動車の部品を製造するメーカーにいて、ラインのマネジメントなどを任されていました。それなりに責任のある仕事だったわけですが、やはり自分で何かものをつくり出したいという気持ちのほうが強くなり、アポロ技研の巻線機を目の当たりにして、特にそう思ったのかもしれません。

石井克行

新規開発品の構想から最終調整まで任せられる

入社してから主に、巻線タイプのインダクタの測定テーピング装置の組立・調整を担当してきました。これは、巻線機で加工が終わったインダクタの電気特性や外観を測定・検査し、良品をテープに貼り付けて出荷できる状態にしていくもの。相手にするのは1ミリ以下の微細なデバイスですから、装置もそれに応じてとてもデリケートなつくりとなっています。
最も精度が求められる部分では、わずか0.1ミリの段差があっただけでも、デバイスの搬送に支障をきたしたりします。そんなときは、私自身が自社の研削盤などを使って寸法を修正することもあります。また、調整中に振動などの不具合が起こった場合は、高速度カメラを使って装置の動きを撮影し、原因を追求していくことだって珍しくありません。そんなところは、自分でいうのもおかしいのですが、まさに「匠」の職人技といえるかもしれませんね。

機構設計者として幅広い分野をカバーし、キャリアを積む

石井克行

私は、前の会社では生産設備を使う側でした。また、各種工作機械のメンテナンスなども担当していましたから、機械を使う人の気持ちはよくわかるつもりです。アポロ技研の生産設備は、一品ごとに人間が手をかけてつくりあげていくものが大半ですから、私自身も、機械を組み上げていきながら、「これはちょっと使い勝手が悪いじゃないか」といったことが直感でわかってしまうのです。
そんなときは、機構の設計変更をお願いすることがあります。さらに場合によっては、制御担当者と相談しながら制御プログラムに私が少し手を加え、機械の動きを微妙に変えていくこともあります。
私は、アポロ技研に入ってから制御の勉強をはじめ、制御プログラムもある程度理解できるようになってきましたから、この分野も少しずつ任せてもらっているわけです。機構・制御・製造・調整と、各分野の技術を身につけてマルチタイプの技術者になれたらいいなと考えています。

石井克行

ある巻線機で新しい方式を見つけ出し提案

アポロ技研には、ガスセンサなどで使われる白金コイルの巻線機は前からありますが、自動車のライトに使うタングステンフィラメントの巻線機のオファーが、お客さまから新しく入ってきました。機構や制御の設計を経て、私がその組立・調整を担当したのですが、最終調整してみるとどうしてもうまく巻けませんでした。
なぜなら、白金コイルの巻線機は巻き数が最大25ターンなのに対し、この新規製品は81ターンと格段に巻き数が増えていたため、従来の方式ではうまくいかなかったからです。そこで私は社長とも相談しながら、トライ&エラーで81ターンを最後まできれいに巻ける方法を探っていったのです。
最終的に、組立開始から納品まで5カ月ほどかかってしまいましたが、試行錯誤しながらベストの方式を見つけ出したときには、ほんとうにうれしかったですね。このようにアポロ技研では、やってみたいと手を挙げれば、任せてもらえる自由な風土があり、やる気のある人ならどんどん伸びる会社だと思います。