企業戦略を極める

横塚卓志
大学・大学院を通じて機械工学を専攻して、ある大手電機メーカーに就職した。アポロ技研の創業者を父に持つ立場にあったが、一時期まではあとを継ぐ気などまったくなかった。しかし、父親が年齢を重ねていくのを見るうちに進路の変更を決意し、2006年アポロ技研に移ることになった。
技術的な面はその道の専門家に任せ、自らはアポロ技研全体の舵取りという分野で力を発揮していきたいと考えている。

アポロ技研というちょっと特異な会社の基本スタンス

横塚卓志

私は、前はある大手電機メーカーで設計部門と製造部門の橋渡しをする技術コーディネーターのような仕事をしていました。そこからアポロ技研に移ったわけですが、この2つの会社を経験して、企業は大きいから「偉い」のではないと感じるようになりました。
会社という組織は、規模のいかんに関わらず、その会社にいる人たちが幸せになるための場であり、みんなが豊かな生活を享受するために、それぞれの会社が他社にはない独自性を追求しているのだと思います。アポロ技研というちょっと特異な技術者集団の場合でいえば、それが「どこにもできない機械をつくる」ことなのです。
ですから、アポロ技研は量的な拡大をいたずらに追いかけるのではなく、「譲れない技術」をもって質的な充実をさらに図っていきます。こうして高収益があげられる会社にしていくことが、私に課せられた最大のミッションではないかと考えています。

横塚卓志

「誠心誠意」の姿勢がビジネスの拡大につながっている

父がアポロ技研を創業したのが、私が小学生のころで、休日も家にいる父を見たという記憶があまりありません。休む間も惜しんで、図面に向かっていたのでしょう。いま振り返れば、お客さまが困っていることに誠心誠意対応して、「こんな機械がほしかったんだ」と喜んでいただけることが、父を仕事に駆り立てる原動力になっていたのではないかと思います。
もちろん、お客さまのことを第一に考える精神は、現在でもアポロ技研のなかにしっかりと受け継がれています。いま、日本の製造業のグローバル化が急速に進み、アポロ技研もその例外ではありえません。そんななかで、アポロ技研を信頼してくださるいろいろなお客さまから、海外の新しい取引先などを紹介され、アポロ技研のグローバルビジネスの輪は少しずつですが、拡大しているところです。

人事担当者として専攻というものについて考える

横塚卓志

説明会や会社訪問で学生さんにまず対応するのが、採用担当も兼任している私です。自ら「技術者集団」といってしまうような会社ですから、文系のみなさんになかなか興味をもってもらえないのが歯がゆいのですが、いろいろな学生さんとお話をしていて、学生時代の専攻ってほんとうに信用できるの、と最近強く感じるようになりました。
将来の可能性などまったくわからない中学生くらいで、たまたま理数系がちょっと苦手だったから「きみは文系だね」といわれた人だって、機械いじりが好きですとか、電気回路を手づくりしています、という人はたくさんいるのですから。
興味があれば自分から勉強もしますし、スキルも磨いていけるはずです。私は、理系っぽい思考と文系っぽい柔軟な感性をあわせもった人たちが、アポロ技研の新しいビジネスドメインを切り開くための力になると信じています。